お忘れ物アレコレ
タクシーでのお忘れ物(遺留品)は日常的にあります。
ざっくりとですが多いランキングを挙げます。
★1位 → 携帯電話 (9割はスマホでガラケーもまだ健在)
★2位 → 電子タバコ (本体は高価なので取りに来られます)
★3位 → イヤホン類 (急増中)
☆4位 → 食品類 (祇園などで買われたお菓子や総菜系統)
☆5位 → 衣類 (カーディガン等の羽織るものが多い)
☆6位 → 雨傘 (どうしても雨上がりには発生します)
☆7位 → ポーチ類 (あふれんばかりの化粧品在中)
☆8位 → 財布類 (キャッシュレス時代にて減少中)
☆9位 → メガネ類 (かけたり外したりしますからね)
☆10位 → 書類 (会合で配布されたものが多い)
といったあたりで、まあ時代を反映したラインナップとなっております。
しかし何といっても携帯が断トツです。
ライフラインですから絶対困っておられるはずで、こちらとしても様々な手段を講じて本人様へ返却できるよう努めています。
最近はブックカバー型のカバーにされてることが多く、そこに手掛かりとなるもの(名刺等)があるので比較的早期に決着します。
(苦心の末、本人様へ連絡がとれたとき「え?忘れてましたか?」というのが数回ありましたが笑)
あまりにもスマホが多いので、ある時、あることに気づきました。
それはと言うと、画面がかなりの割合で損傷しているのです。(けっこうなバリバリ加減で)
ご乗車時に座席下に落として出来るキズではありません。
間違いなく以前からついているものです。
ここに「モノの扱い方」と「紛失する確率」の因果関係が成立しているように思えなくもありません。
モノを大事にしなければ逃げていくということなのでしょう。(人もお金も)
こうして持ち主とコンタクトがとれた場合は以下の方法を案内し、選択してもらいます。
①会社に取りに来ていただく。 (過半数)
②宅急便(着払い)で送る。 (2割程度。出張・観光で来られていた遠方の方へは必然的にこの手段です)
③タクシーでお届けする。 (これはモノだけを乗せてという「救援事業」にあたり距離での運賃をいただきます。運輸局の許可を得ています。)
会社には1週間ほど保管し、その間音沙汰のない物品については伏見警察署へ届け、一定期間内に引き取りが無い場合は当方に差し戻されます。
(携帯、免許証などのプライバシーがあるものを除く)
そして届出をした乗務員にその所有権が移るわけですが、あまり受取る率はよくありません。
その代表は雨傘です。
なかにはブランド品も存在しますが大半はビニール傘なので、もっぱら「ハウス傘」として使用しています。
したがって傘がなくて困っているタクシー会社は皆無と思われます(苦笑)
この遺留品ですが、かくいう私も見落として発生させてしまったことがあります。
(数えるほどです)
その中でも忘れられないのは「スーツカバー」
よりによってこんなかさばるものを。
当時は降車時もドアサービスをしていて座席全体のチェックしていたにも関わらず。
降車後、10分ほどして車内を確認するよう無線センターからの連絡を受け「そんなんあるわけないやろ。」とボヤキながら後部座席を見ます。
大きなものですからスグわかるはず。しかしどこにも見当たりません。
お客様の思い違いだろうと思いつつ目を凝らすと…
アッ!! ありましたぁ~!!
なんと後部右側ドアの内側に。(かけてありました)
スッポリと、シレ~っと収まっています。
あまりにもドアと同化していたので思わず笑いが込みあげたのを覚えています。
(これほどまでにカムフラージュされたものを瞬時に見つけ出すことは不可能です)
幸い降車場所からはさほど離れていなかったので即お返しすることができました。
誰しも忘れようとして忘れものをすることはありません。
お客様、そして当方も困ることがないよう「お忘れ物はございませんでしょうか?」と言うお声がけと振り返っての目視確認を励行しています。
皆様におかれましてはタクシーのみならず電車、バスご利用の際はくれぐれも所持品をお忘れになられぬようお気をつけ願います。
なお利用したタクシー会社が不明瞭な時は
京都タクシー業務センター (月曜~金曜 9:00~16:00)
075-672-1110 へ電話されると京都府タクシー協会に属している法人および個人タクシーの各組合に連絡がまわり、見つかることがあります。
(当社もセンターからFAXされる「車内遺留品調査票」をチェックして戻せたことが数回あります)
掛見